【色彩検定3級】配色イメージを学ぼう

色彩検定3級

以前、【色彩検定3級】色が持つ色彩心理で、色の持つ心理効果や色から連想されるものを学習しました。

「暖かい」や「地味な」のようなイメージを表すことのできる配色には色の傾向があります。

今回はこのような上記で学習したことを復習しながら、配色イメージと色の三属性やトーンとの結びつきを解説していきます。

色の三属性と配色イメージとの関係性

「赤色は暖かい」「青色は冷たい」のように色相によってさまざまなイメージがあります。

他にも色の明るい暗いのような明度にも、鮮やか・くすみ、のような彩度によってもイメージや印象が変わります。

このように色の三属性とイメージには密接な関係があります。

では配色イメージと色の三属性との関係性を詳しく解説していきます。

ハト教授

【色彩検定3級】色が持つ色彩心理で学習したことのおさらいと思いながら見ていこう!

色相と配色イメージとの関係

色相は「1~24」まであり、暖色・寒色・中性色に分けられます。

暖色を使った配色は「暖かいイメージ」になり、寒色を使った配色は「冷たいイメージ」となります。

そして中性色を使った配色にはこうした寒暖感は感じられません。(図.1)

また色相は興奮や沈静とも関りがありました。

暖色系でかつ高彩度色を組み合わせた配色は「興奮感」を与え、寒色系で中・低彩度色を組み合わせた配色は「沈静感」を与えます。

これらのイメージを実際に配色してみるとこのようになります。(図.2)

明度と配色イメージとの関係

明度には色の軽重感硬軟感との関係があります。

高明度の色ほど「軽いイメージ」となり、低明度の色ほど「重たいイメージ」になります。(図.3)

また高明度の色を組み合わせた配色は「柔らかいイメージ」を持ち、低明度の色を組み合わせた配色は「硬いイメージ」を持ちます。(図.4)

彩度と配色イメージとの関係

彩度には色の派手・地味感との関係があります。

高彩度の色ほど「派手なイメージ」となり、組み合わせる色の色相差を大きくするとより派手さが増します。

またその逆で低彩度の色の組み合わせほど「地味なイメージ」となります。(図.5)

さまざまな配色イメージを知ろう

デザインやコーディネートの色を決める時には、見せたいイメージ配色後の雰囲気を考えてから色を選定していくことがあります。

この時に考えられるイメージには、「モダン」「カジュアル」「シック」などがあります。

これらはよく耳にしたことはあるのではないでしょうか。

こういった配色イメージはどのような印象を与えるのか、どのような色相・トーンで作るのかを詳しく解説していきます。

ハト教授

配色イメージを知っていれば、自分のイメージする雰囲気の配色、コーディネートができるようになるよ!

モダン

配色イメージでのモダンとは、「現代的な」「洗練された」のようなイメージになります。

無彩色を中心に中・高彩度のようなはっきりとした色相を組み合わせるとモダンなイメージにすることができます。(図.6)

また配色はシンプルに、直線的なイメージを意識することでモダンなイメージを作りやすいです。

ハト教授

明度差のコントラストをつけることでもモダンなイメージになりやすいよ!

シック

配色イメージでのシックとは、「洗練された上品さ」「落ち着いた美しさ」のようなイメージになります。

グレイッシュトーンのような中間色とブラックやグレイと言った中・低明度の無彩色を組み合わせるとシックなイメージにすることができます。(図.7)

低明度、中彩度を意識することでシックなイメージを作りやすいです。

ハト教授

無彩色に合わせる色相によって多少印象も変わってくるよ!

クリア

配色イメージでのクリアとは、「透明」「澄んだ」のようなイメージになります。

白色と明清色を組み合わせるとクリアなイメージにすることができます。(図.8)

透明感や澄んでいる印象にするため、高彩度色より中・低彩度色を用いることでよりクリアな印象を与えることができます。

ハト教授

明清色の中でも寒色系を用いるとクリアな配色がしやすいよ!

ナチュラル

配色イメージでのナチュラルとは、「自然さ」「素朴さ」のようなイメージになります。

「自然さ」とあるように、自然界にあるような色を用いて配色します。

また「素朴さ」というイメージを強めたい時は、高彩度色よりは「土・落ち葉・枯れ葉」で見られるような中・低彩度トーンを用いることで、より素朴でナチュラルなイメージにすることができます。(図.9)

ハト教授

日常ではオーガニック商品などのデザインに用いられることが多いよ!

ダイナミック

配色イメージでのダイナミックとは、「力強さ」「大胆さ」のようなイメージになります。

ビビットトーンのような高彩度色高彩度色同士を組み合わせたコントラストのある配色をすることでダイナミックなイメージにすることができます。(図.10)

また赤や黄といった暖色系を用いるとより効果的にダイナミックなイメージを作ることができます。

ハト教授

明清色と暗清色同士のような明度の差を活かした配色でもダイナミックさを作れるよ!

ただ低彩度色だとコントラストはハッキリするけどダイナミックさはあまり感じられないよ。

カジュアル

配色イメージでのカジュアルとは、「親しみやすさ」「軽やかで明るい」のようなイメージになります。

中・高彩度色かつ中・高明度色のような明るい印象を持つ色を組み合わせて配色するとカジュアルなイメージにすることができます。(図.11)

ダイナミックと違いカジュアルでは「親しみやすさ」が重要です。

ダイナミック・カジュアルともに高彩度色を用いて配色することができますが、コントラストが強すぎたり派手な印象を与えると「ダイナミック」になってしまいます。

ビビットトーンのような派手なトーンよりかは、ブライトトーン、ライトトーンのような明るくポップな印象を意識して配色を作ると、カジュアルなイメージを作りやすいです。

ハト教授

コントラストを抑えたり派手になり過ぎないようにすれば、ビビットトーンのような純色も活用することができるよ!

エレガント

配色イメージでのエレガントとは、「上品」「優雅」のようなイメージになります。

彩度は低く中・高明度色の紫系を用いるとエレガントなイメージにすることができます。(図.12)

また全体を引き締めたい時は白や黒といった無彩色を用いると効果的になります。

ハト教授

他のイメージだと色相はいくつか使われているけど、エレガントではほとんど紫系が使われていることが多いよ!

ロマンチック

配色イメージでのロマンチックとは、「かわいらしい」「愛らしい」のようなイメージになります。

低・中彩度の明清色を組み合わせるとロマンチックなイメージにすることができます。(図.13)

暖色系特にピンクを使った配色はよりかわいらしさを表現してくれます。

ハト教授

幻想的な印象を与えたい時にもロマンチックは活用されることがあるよ!

練習問題

最後にまとめ問題です。

それぞれの問いに答えてみましょう。
また( )に入る言葉を答えましょう。

答えは問題文をタッチすると表示されます。

次のa~dの配色イメージから連想されるイメージとして正しいものを➀~➃から選んでください。

a.クリア  b.カジュアル  c.ナチュラル  d.エレガント
➀.「優雅」 ➁.「自然」 ➂.「透明」 ➃.「親しみやすい」

【答え】a-➂ , b-➃ , c-➁ , d-➀
次のa~dの配色イメージから連想されるイメージとして正しいものを➀~➃から選んでください。

a.モダン  b.シック  c.ロマンチック  d.ダイナミック
➀.「落ち着いた」 ➁.「力強い」 ➂.「現代的な」 ➃.「かわいらしい」

【答え】a-➂ , b-➀ , c-➃ , d-➁
無彩色を中心に中・高彩度のようなはっきりとした色相を組み合わせると(➀)なイメージにすることができます。
【答え】➀モダン
自然界にあるような色を用いて配色すると(➀)なイメージにすることができます。
【答え】➀ナチュラル
白色と明清色を組み合わせると(➀)なイメージにすることができます
【答え】➀クリア
次のa~cの説明文の内「エレガント」の説明をしているものを選んでください。
a.中・高彩度色かつ中・高明度色のような明るい印象を持つ色を組み合わせた配色
b.低彩度で中・高明度色の紫系を用いた配色
c.高彩度色や高彩度色同士を組み合わせたコントラストのある配色
【答え】b

お疲れ様でした。

練習問題は全問正解できましたか?

間違えた個所があればもう一度復習してみましょう!

今回は配色イメージを学習しました。

テレビなどで服やインテリアなどをコーディネートする時に、「モダン」「エレガント」などの用語を使っているのを聞いたことがあるのではないでしょうか。

今までは「なんとなくこんなイメージなんだな~」とあまり分からなかったかもしれませんが、今回の内容を学習したことで、しっかり理解できると思います。

ファッションにしろインテリアにしろ、これからは自分で思い描くイメージのコーディネートができると思います。

このように少しずつ色彩に関した知識を深めることで、日常にも活かせることができるので、これからもこのブログを通して勉強を頑張っていきましょう。